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電卓基礎知識

目指せ!上級者への道

按分計算ってなに?

今回は定数計算の応用として、メモリーキーを使った按分計算を説明します。
按分とは、数値を基準となる数量に比例して配分すること。言葉は難しいですが、会社で経理を担当している方は身近に感じられると思います。
下記の例は、社員旅行の会社負担分750,000円を所属人数を基準に配分するというもの。さっそく計算してみましょう!

 

所属人数

負担額

A支店

10人

 

B支店

20人

 

C支店

40人

 

本店

50人

 

合計

120人

750,000円

計算してみよう!―社員旅行の会社負担額を配分

M+

メモリー計算を始める前に、MCキーを押して、前のメモリーをクリアしておきましょう。ACでは消えませんので注意!

 

キーの操作

計算結果(負担額)

定数を算出

750000 ÷120

 

×の定数確定

××

6,250

A支店の負担額

10M+

62,500

B支店の負担額

20M+

125,000

C支店の負担額

40M+

250,000

本店の負担額

50M+

312,500

合計

MR

750,000

各店の負担額の計算だけでなく、按分した金額の合計が総額の750,000円になっているかの確認まで一気にできます。

ラウンドセレクター+小数点セレクターで端数処理

1つ目の計算例ではきれいに割り切れましたが、按分計算では割り切れずに端数が出ることの方が多いのです。端数処理を同時に行いたいとき活用するのが、小数点セレクターとラウンドセレクター。あらかじめ会社の処理基準に合わせておくと便利です。

小数点セレクターは0に

小数点セレクターは0に

写真のように数字が並んたものが小数点セレクター。ここの数字は小数点の位置を表しているので、小数点以下を計算する必要がない場合は、0の位置にしておくと便利です。

ラウンドセレクターは会社の端数処理方法に合わせて

ラウンドセレクターは会社の端数処理方法に合わせて

電卓のディスプレイの下あたりに「F」「CUT」「UP」「5/4」のように表示されているのがラウンドセレクター。これを、自分の会社が採用している端数処理方法に合わせます。

CUT
切り捨て(「↓」と表示されていることも)
UP
切り上げ(「↑」と表示されていることも)
5/4
四捨五入

端数処理をしながら按分計算

ここでは、小数点セレクターを「0」、ラウンドセレクターを「CUT(切り捨て)」にセットしてください。

 

電力使用量

負担額

店舗

11,512kWh

 

工場

103,111 kWh

 

事務所

9,845 kWh

 

合計

124,468 kWh

1,250,100円

さて次の例は、電気代を電力使用量を基準に配分するというもの。さっそく計算してみましょう!

計算してみよう!―今月の電気代を配分

 

キーの操作

計算結果(負担額)

定数を算出

1250 100÷1 24468

 

×の定数確定

××

10.04354532...

店舗の負担額

115 12M+

115,621

工場の負担額

1031 11M+

1,035,600

事務所の負担額

984 5M+

98,878

合計

MR

1,250,099

計算してみよう!―今月の電気代を配分

ラウンドセレクター+小数点セレクターの効果は=(ここではM+)を押した時に現れますので、定数算出時に小数点以下の計算結果がが出ても慌てないでくださいね。

負担額の合計が総額と一致しないときは?

負担額の合計が総額と一致しないときは?

ところでMRで確認してみると、総額より1円不足しています。「切り捨て」「切り上げ」「四捨五入」どの方法で処理しても、端数のため合計が総額と合わないことがあるのは仕方ありません。
とはいえ、1円違っても実務上困りますよね。計算後に調整しても良いのですが、あらかじめ端数を負担する部門を決めておけば、メモリー機能を使って総額をピッタリにすることができます。
同じ例を使って、端数は事務所が負担することとして計算してみましょう

 

キーの操作

計算結果
(負担額)

総額をメモリーしておく

1250 100M+

1,250,100

定数を算出

1250 100 ÷12 4468


×の定数確定

××

10.04354532...

店舗の負担額

1151 2M-

115,621

工場の負担額

1031 11M-

1,035,600

事務所の負担額

MR

98,879

先に総額をメモリーしておき、負担額を計算しながらマイナスしていく方法です。差額を事務所の負担額とすれば、常に総額と一致します。

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