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導入事例のご紹介<ハンディターミナル>

ドイツ鉄道(Deutsche Bahn AG)様

2006年12月20日掲載

車掌用携帯端末にIT-3000を採用し、携帯電話画面上のインターネット切符を確認

Deutsche Bahn AG社はヨーロッパにおける最大の鉄道輸送会社の一つで、年間売上251億ユーロ、従業員216,389人を抱えるドイツでも最大の会社の一つです。毎日、何千台もの列車が34,211kmの路線を走り、年間でのべ17億8500万人の乗客が利用しています。そして今、あらゆる地方や都市間を走る電車において、車内での切符販売が、大きな前進を遂げています。

カシオIT-3000 によるモバイルチケット販売の効率化

IT-3000
IT-3000

2006年7月より、12,000人以上の車掌全員が、モバイルチケット発行機としてカシオ製のIT-3000を携帯しています。
現在、ドイツで列車の旅にでる場合、乗客は以下の4つの方法で切符を購入することができます。

  • カウンターで「昔ながらの方法」で購入する
  • 車掌から車内で購入する
  • インターネット上で購入し、切符を自分でプリントアウトして持参する
  • インターネット上で購入し、テキストメッセージとして自分の携帯電話で受け取る


上記の4つの方法のうち、「昔ながらの方法」を除く、3つの方法は、コンパクトでスマートなカシオ製モバイルチケット発行機IT-3000によって実現されました。ドイツ中全ての路線を収録できる大容量の2GB SDメモリーカードを搭載しているため、乗客からの乗り換え相談にも、スムーズに応えられます。

新システムによる車内業務の進化

新システムによる車内業務の進化

車内で車掌から切符を購入する場合、現金支払い、IT-3000の磁気カードリーダーを利用したクレジットカード支払いのいずれも可能です。ドイツ鉄道カードを使用する場合は、磁気カードリーダーを使って情報を本部のシステムに転送することもできます。これによりドイツ鉄道カードのポイントを貯められるのみでなく、25%または50%運賃が安くなります。


インターネットで購入してプリントアウトした切符には、認証用に2Dコードがプリントされています。その切符を車掌に渡すと、車掌はIT-3000に搭載されているイメージャーを使って切符を確認します。携帯電話のマルチメディアメッセージ経由で発行された切符でも処理方法は同じです。ドイツ鉄道から送られてくるテキストメッセージには、2Dコードが含まれており、携帯電話のディスプレイに表示されたその2Dコードをイメージャーで読み取る事で、事前に切符を購入済みであることが確認できます。


支払いが終わると、車掌は切符とレシートを、IT-3000に搭載されているサーマルプリンターで印字し乗客に渡します。乗客が運賃をごまかそうとして、車掌に捕まった場合にもレシートが発行されます。レシートには列車ナンバー、路線、どこでだれにつかまったか、またいくら払わなくてはいけないかなどの詳細な情報が印字されます。


搭載されているプリンターは、紙の交換が容易でインクカートリッジが必要ないサーマルプリンターなので、高速で走行して揺れる車内での使用に最適です。カシオのIT-3000は、わずか800グラムと軽量ながら、128MBのRAM、2GBの大容量SDメモリー、TFTカラー液晶を搭載しています。さらに、数字入力のためのキーボードもついています。一回の充電で、8~9日間の業務に使用でき、たった3時間で充電が可能です。

IT-3000導入の効果

ドイツ鉄道における、カシオIT-3000を利用した車内でのチケット販売は2006年7月から始まりました。この端末は、ソフトウェアとスマートカードリーダーを納入したチューリンゲン地方のSYSTEMTECHNIK GmbH社と共同で開発され、納品されました。そのチューリンゲン地方の会社とのアライアンスの成果により、欧州全域を対象にした今回の競争入札において、多くの競合他社に競り勝つことができました。


「当社と当社の車掌たちはIT-3000の性能とカシオ / SYSTEMTECHNIK GmbH社との協力関係にとても満足しています。この新しい端末は我々の顧客サービスをさらに強化し、ヨーロッパの鉄道業界におけるリーディングカンパニーを目指すという我々の取り組みの一助となるでしょう。」とドイツ鉄道の第二次モバイルチケット発行機プロジェクトのプロジェクトマネージャーは語っています。

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